ニュースリリース
時間外労働の上限規制への対応にタスク管理手法の見直しが急務
〜管理者の負荷軽減とチームの心理的安全性確保が成功の鍵〜
Slalom株式会社(本社:東京都港区、代表:浅見 光 )は、株式会社竹中工務店(本社:大阪府大阪市、代表:佐々木 正人)のライン長を含む144名の従業員に対し、時間外労働の上限規制の開始によって求められる仕事へのアプローチの変化をとトピックとした、インタラクティブなセミナーをオンラインで実施しました。
上限規制に関する不安や課題、また可能性を参加者それぞれが考える問いかけをしながら、それらの課題に対応するための具体的な方法やツールを紹介し、すぐにでも、小さくても、日々の仕事で活用し、それぞれの状況に合った形で継続的に改善していくことの重要性を学ぶ機会となりました。
竹中工務店の取り組みとセミナー開催に至る背景
2022年から竹中工務店は、 Slalomとの協業で多くのプロジェクトを推進してきました。竹中工務店は、先進的なソフトウェア企業が用いる開発手法「スクラムメソッド」や、人を尊重し、継続的改善から、個人とチームの成長と、最良の作品作りを可能にする仕事へのアプローチ「リーン・コンストラクション」を定義して組織と働き方の改革とデジタルプロダクト作りに積極的に挑戦しています。
こうした取り組みの一環として、業務効率化やチーム力の向上、継続的なプロセス改善によるリーダーの負担軽減を目指す「見える化してチームで進めるタスクマネジメント」についての社内セミナーを先般開催しました。
リーダー管理型のリスク
チームリーダー1人が仕事を管理する従来の働き方では、上限規制の遵守が困難です。これまでは、管理者がメンバーにタスクをアサインし、管理者の指示のもとにメンバーが動き、状況など情報も管理者に集中する「リーダー管理型」の構図が一般的でした。しかし、管理者に情報が集中してしまうと、管理者不在時には誰も状況を把握できず、次の打ち手の判断に時間がかかってしまいます。また、課題やタスクの整理、優先順位付け、業務の報告書作成など、今までは時間外労働でカバーしていた管理者の仕事も、これからは労働時間の上限規制により制限されます。限られた時間で事業への悪影響を最小化し、最大限の成果を出すためには、この構図の変革が不可欠です。
心理的安全性が確保されたチーム管理型へのシフト
限られた時間内で成果を発揮し、チームの成長を促すためには、ツールの活用や業務プロセスの工夫による業務効率化が重要です。情報の透明性と心理的安全性が確保された環境を作ることで、チームワークの向上が期待できます。
さらに、継続的な「振り返り」をチームで実施し、全員で改善案を見出し実行することで成長に繋がります。このように、チーム全体で管理を行うプロセスにシフトすることで、リーダーや個人の負担が減り、全体として品質を担保しつつより早いゴール達成を目指すことができます。
竹中工務店は、このような取り組みを通じて、職場の全員参加による生産性向上を図ることで、2024年4月から建設業にも適用された労働時間の上限規制下でも業務の質を維持向上することを目指しています。 上限規制には不安もありつつ、「業務の見直しや十分な人材確保などの実現に向けたアクションにつながる」「業務が効率化され無理のないスケジュールになることで、プロジェクトの雰囲気が良くなる」「家族と過ごすなどプライベートが充実する」といった期待も参加者から共有されました。Slalomは今後も、このような期待を実現するための取り組みを支援してまいります。
Slalom株式会社について
Slalomは、「ビジネス×テクノロジー」で企業のコア・ビジネスのトランスフォーメーションを支援するプロフェッショナルファームです。AIをはじめとする革新的なテクノロジーの活用によって顧客への提供価値やビジネスモデルを再定義し、変革をゴールまで共に推進しています。組織に成果をもたらし続けるSlalomのコンサルタント、エンジニア、アーキテクト、エクスペリエンスデザイナー、データスペシャリストのチームは、グローバルで培った豊富な「DX(デジタルトランスフォーメーション)→BX(ビジネストランスフォーメーション)」の経験および世界のトップテクノロジー企業とのパートナーシップをもとに、変革をやりきるためのチャレンジを強力にサポートしています。世界49拠点をベースに組織の変革を一貫して支援し、Fortune誌の「働きがいのある会社ベスト100」に9年連続で選出されています。詳細は(https://go.slalom.com/SlalomJapan)をご覧ください。